リンゴは硬い.かつて「リンゴをかじっても歯から血が出なければ歯茎は大丈夫だ」と言われたぐらい硬い。

バナナは柔らかい。熟したバナナはとろけるように口の中で崩れていく.

なぜ、リンゴは硬く、バナナは柔らかいのだろう?

「そんなこと、分からないよ.それが「個性」というものだ」と言われそうだが、私は「何事にも理由があるかも知れない。そして、どうせ暇だから、そんなことを考えると電車でつり革に立っていても時間が早く過ぎる」ように思う.

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北の植物は成長速度が遅い.毎日、作り出す果肉は小さく、それを丹念につめてリンゴができる。

一方、南の植物は気楽だ.太陽の光は強く、ドンドン成長できる.だから、毎日、できる果肉は大きく、それを雑に詰めていく。

小さい果肉を丁寧に詰めると硬いリンゴができ、大きい果肉の粒を乱雑に詰めると柔らかいバナナができる・・・と私は思っている.若干の根拠があるし、調べたこともあるのだが、おおよそそう思う.

例外が多いのでなんとも言えないが、マンゴ、バナナ、ドリアンなど南方の果物は柔らかいものが多いような木がする.でも、樹木となると南の硬い木、北の柔らかい材があり、よくよく調べてみたい。あまりあっさいと結論をだすと間違える。

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リンゴを種なしにできないことはないが、なかなか大変だ.

バナナを種なしにするのは簡単。

リンゴは実が地上に落ちても凍てつく大地で芽を吹くことができない。これに対してバナナは茎が折れて地上に達しだけでそこから新しい命が芽吹く。

「暖かい」というのか子孫を残すのも楽だ.だからバナナにも種があるものもあるが、種なしを作るのは簡単なのである.

もともと「種」があれほど頑丈なのは、どんなことがあっても子孫を残すということなのだが、バナナには「どんなこと」というものがない。

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「気候」は南と北でずいぶん違う.

釧路の夏の平均気温より、石垣島の冬の平均気温が高かったりするのだから、その気候の中で生活をする生物は、体の構造も気質もずいぶん違ってきて当たり前だ.

生物も人間の「こうあるべき」というのは容易には決まらない.北の方の人から見ると「勤勉」は第一の道徳だが、南の方ではあまり働いてもらっては困る.「怠惰」が一番だ。

ほどほどに働き、できるだけサボり、自然を壊さないようにしてその範囲で生きる.それが南の人の道徳だから、「麻薬」も「現代の日本のテレビ」も歓迎だ.

暇を潰してくれるし、だんだん思考力が無くなってそのうちに適当になる。だから、北の人が南の人に自分たちの道徳を押しつけているのを見るとどうも気分は良くない.

北の人は、勤勉、まじめ、理屈っぽい、ずるい、性質が辛い・・・

南の人は、サボり、いい加減、まあまあ、正直、人なつっこい・・

どちらが良いだろうか?

サバンナのライオンは寝てばかりいる。ライオンが朝から晩まで北の人のように張り切って働き、頭を働かせ、最大限の効率で狩りをすると困るのだ。

すぐサバンナの草食動物は食べ尽くされ、持続性を保てなくなる.

今、持続性を叫んでいるインテリは困りものだ.自分は勉強し、せっせと働き、夜もメールで仕事をし、電気を使い、資源を使い、そして「持続性」を叫ぶ.

あなたはリンゴが好き? それともバナナ?

(平成22727日 執筆)

(注)武田は「節約」は「持続性」に関係が無いと考えているが、もし「節約すると持続性になる」と考え、「持続性がよい」としている人は、それなりにつじつまの合う生活(給料を半分返納するなど)をした上で、「節約は大切だ」と人に言った方が良いだろう.価値観は人によって、場所によって違うのだから.