梅雨があけて30℃を超える夏の暑さが続いている。

マスコミは「異常気温」、「猛暑」、「温暖化」と言っている。梅雨があければ暑いのは決まっているが、それでも少し気温は高い。そこで、解説をしておきたい。

梅雨があけて気温が35℃を超えている原因は5つある。

1)   都市化(東京は100年前より3℃上がっているが、このうちの2℃が都市化(ヒートアイランド))、

2)   気温を測定しているところがアスファルトの上のようなところ(東京では丸の内。残りの1℃の内の3分の1)、

3)   17世紀のマウンダー極小期から太陽活動が盛んになっている(1℃の3分の1)、

4)   空気中のCO2が増えている(1℃の3分の1)、

5)   マスコミのネタ不足と、日本人が過敏になっている(気分的な問題)。

第一に、東京や名古屋、そしてそれらの都市の熱が風で動く先にある、熊谷、多治見などは都市化の影響で気温は高くなる。これは日本人が自分で選択してビルが乱立し、全面舗装し、エアコンをつけているのだから仕方がない。

第二に、気温を測定しているところが悪い。ほとんどはアスファルトに近いところで計っている。おまけにテレビでは「東京、大阪」など大都市、中小都市の気温しか言わないことも錯覚の原因となっている。

第三に、太陽活動、CO2でもある程度あがる。これらの総合的な効果で全体的に、かつて32℃だったものが、35℃になる。

まあ、おおよそこんなところだが、幸い、日本は海に囲まれていて、海は0.04℃しか上がっていないので、日本の気温がどこまでも上がるということはない。

水(海)と空気(大気)の比熱(熱を抱く力)は3500倍も違うので、海に囲まれている国の気温は、「海の水温から大きく離れることができない」からだ。

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ところで、「暑くならないように対策を打ちたい」ということなら、次の順番だ。

1)   住む環境を「全面舗装、ビル、エアコン」の組み合わせから、「土、風通しのよい建物、そよ風の吹く街」にかえること。これで2℃違う。

2)   冷たい海の少し深いところの水を都市や住宅地に導入して冷やす。

3)   暑いときにはあまり動かない。

注意しなければならないのはCO2を減らしても気温が下がらないことだ。日本人が必死にCO2を減らす努力しても、0.01℃も下がらない。

今年の暑さの一つの原因は政府やNHK、自治体が「意味のない温暖化対策」を続けたことにもよる。先日の豪雨被害といい、猛暑といい、弱い人が見当外れの政策の犠牲になっている。

「台風を止めることはできないが、窓に釘を打つことはできる」

今こそ、CO2削減をやめて、もっと具体的な、日本人に役立ち、お年寄りや子供たちが助かるような温暖化対策をしよう!

(平成22721日 執筆)