人間は,自分の意志を尊重して,それを大切にしなければならない.そして,自分の意志でやることについて,人から「お恵み」を受けない方が良い.

それに明確に反する制度がエコポイントだ.なにせ「大型冷蔵庫を買うと,エコポイント(正確に言うと反エコポイント)が付く」というのだから驚く。大型冷蔵庫を買いたい人は小型より環境には悪いのだが,自分の意志で大型冷蔵庫を買いたいのなら仕方がない.それだけ多くのお金を払って買って欲しい。

まさか,電気代だけで環境が良いとか言わないで欲しい.そのぐらいは判っているだろう。

ところが,「環境に良い」とウソをついて,大型冷蔵庫を買い,それでお隣さんからお金を恵んで貰う(ポイント=税金=お隣さんのお金)世の中になった.

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日本人が意地汚くなったのか,こんなことがアチコチ見られる。

典型的には高級官僚の天下りで,まさに「税金=お隣さんのお金」で年俸2000万円,2年ごとに4000万円の退職金を受け取って,平気である。

庶民も負けずにやっている。それが「分別リサイクル」だ.

ある市の予算を見ると,

1) ゴミをそのまま燃やすと市民税はキログラム25円

2) 分別・リサイクルすると市民税はキログラム80円

である.つまり,ゴミをまとめて出している人は近くの焼却炉で燃やすので,キログラム25円ですんでいる。ところが,分別してだすと市はそれをリサイクルしなければならず,それに80円をかけている。

もちろん,余計にお金をかけているのだから,資源とエネルギーをそれだけ使っている.

最近,その内訳を調べることができる機会ができたので見てみたら,案の状,市役所の人がポケットに入れているのではなく,エネルギーや資源を使うから80円の市民税を使っている事を確認した.

そこで,私は今,一つの提案をしようと思っている。

1) ゴミを分別しない人は,レジ袋に入れて,そのまま捨てることができる.

2) ゴミを分別したい人は,専用ゴミ袋を買い,それに55円の「市民税券」を張って出す。市民税券は市役所で販売する.

つまり,ゴミを分別したいというのは,その人の思想だから,それは守りたい。でも,そのために市民が余計に税金を払うのは不当だろう。

自分がしたければ,自分でお金を払った方がスッキリして良いように思う。資源の節約にも何にもなっていないのだから.

(平成2189日 執筆)