2009年前半で私が悲しくなった事件は,エコポイントだった.

金融危機が発生して,トヨタ自動車,ホンダなどの自動車会社,パナソニックや日立などの家電メーカーは経営危機に陥った。

裏で何があったか報道されないが,超一流会社が政府にお金をねだったのだろう。

頼まれたのか,何かの利得があったのか,超一流会社を税金で助けようと政府は「エコポイント」というのを考え出し,自動車やテレビを買う人に税金を出すようにした.

エコポイントという名前はついているが,もちろん使えるものを買い換えるのだから,環境には関係が無い.景気対策である。

「景気対策で特定の企業に税金を還付します」と政府が言い,買う人も「私は乞食だから,お恵みを貰ってテレビを見ます」と言えばスッキリする。

エコポイントで自動車や家電製品を買う人は,もちろん「乞食」だ.乞食というのは,人のお金を恵んで貰って生活をする人だ.エコポイントというのは税金で,その税金は「お隣さん」が必死になって働いて支払ったお金である。

少し小さい冷蔵庫で我慢すればエコポイントなど貰わなくても買うことができる.それをお金を恵んで貰って大きな冷蔵庫を買う。

毎日,そんなものを使っていて,惨めにならないだろうか?

「俺はなぜ,額に汗した分だけの生活では満足できないのか?何で乞食のようなまねをして,大きなテレビで見なければならないのか?」と良心の呵責にさいなまれるだろう。

日本男児ではない.そう言う人は日本から出て行って貰いたい。

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昨年から日本人の総家畜化がスピードアップしてきた.官僚が天下り団体を作るために,次々と国民生活を縛る。

メタボリック,後部座席ベルト,昼休みの電気,クールビズ,大麻予備拘束,分別リサイクル,コンビニ終夜営業禁止,レジ袋規制・・・・・・

生活の隅々まで「こうしろ,ああしろ」と指示してくる。

エコ乞食は「自分の買いたいもの」も判らなくなり,政府が「おい,これにお金をやるぞ」と言えば,買いたい車ではなくハイブリッドを買い,少し小さい冷蔵庫の方が良いのに背丈ほどもあるものを買う。

すでに「自分」は何処にもいない.ただ,羊飼いの命ずるまま黙ってジッと付いていくだけだ.エコ乞食の家畜化だから人間としては本当に惨めだ.環境をダシにしてちょっとしたお金を貰う。本当に環境を考えていたら買い換えなどしないのだから.

可哀相に・・・

(平成21729日 執筆)