1. 解決策

ここまでこじれた環境問題をどのように解決したらよいか,後半では解決策,そして子孫への責任に触れたいと思う。

まず,廃棄物の処理と大量生産問題はすでに片づいていることを示す。すでに高性能の焼却炉が完成しており,ゴミはゼロになる。また大量生産(GDPの上昇)は環境を改善し,平均寿命を上げることも歴史的事実である。

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次に日本における温暖化の危険性と食品の危険性について解説する。温暖化が環境を破壊するなら中国,アメリカ,ロシアで顕在化するはずであり,日本はその後でよい.もっとも被害の少ないと考えられる日本が,世界に率先してCO2削減をしている姿は滑稽でもある。また豚肉を含むコンビニ弁当をブタのエサにしているという現実は,狂牛病で学んだこと,「リサイクルは危険である」という体験を活かしていない.

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さらにもっとも重要で危険な環境問題が石油の不足と食糧の枯渇であることを解説する。特に石油から原子力への移行の問題と穀類自給率の低さは今後の日本の子供たちに大きな負担になるだろう。穀類自給率はその国の国民の生死を左右するものであり,1億人以上の国で財政に余裕があれば穀類自給率を高めるのは政府の最も大切な役割である。

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農林水産業の生産性が工業より低いのは当然で,膨大な税金を使っている国のバイオマス事業が次々と失敗するのと原因は同じである.工業と自然の関係を良く理解し,工業の富を農林水産業に投じなければならず,一方では農林水産業も工業の生産性にどのようにして追いつくかについて真剣に考える必要がある.たとえば日本は陸地の面積は小さいが,200海里経済水域を含めれば世界で6番目の大国である.このことについてさらに真剣に考える必要があろう。

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