子供に「ツバルは温暖化で沈んでいるの?」と聞かれたら,どう答えたら良いのでしょうか?
事実は,ツバルの周辺の海水面は変わっていないというデータしかありません.家が沈むほど海水面が上がっているというデータは無いのです.むしろ,ツバルの測候所は下がっているというデータを出しています。
一方で,学校でも先生が「ツバルが沈んでいる」と教え,NHKもツバルが沈んでいるという放送をし,2008年の紅白歌合戦では藤原紀香さんが「ツバルの子供たちも知っている」と言っています。
もし、親が本当のことを言ったら,子供が「だって,紅白で藤原紀香さんが言っていたよ」と言われてしまいます。
親としてはどうしたら良いのでしょうか? 子供に本当のことを言うのか,ウソを教えるのか? そこで迷ってしまいます。
「本当のことを言わなければいけないに,決まっているじゃないか!」という声が聞こえてきますが,それも難しいのです。
ペットボトルはリサイクルされていませんし,まさかプラスチックを「燃やしてもリサイクルと言っている」とは言えません。
紙のリサイクルを一生懸命になってしている子供に大規模な偽装があったとも言えません。
南極の温度は変わっていないし,将来,温暖化したら氷が増えるというIPCCのデータも子供には言えません。
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この問題は難しい問題です.環境に関して、様々なことが大人の利権などの手垢で汚れてしまいました.そのことを子供にダイレクトに伝えることはできません。
一つのことだけなら,子供に正しいことを言うことができますが,ここまでウソが多くなると、もう訂正しにくくなっているからです。 小さいお子さんをお持ちの親御さん、小学校の先生などはとても困っておられます。
「子供に教えなければならないことは、事実を子供に言えるような社会を作りたい」と私は思うのです。 次の話を多くの人はどう感じるのでしょうか.
男子高校生 :「NHKで地球温暖化を防ぐために,ひとり一人ができること」と呼びかけていたので,僕も冷房温度を28℃にして頑張っているのですが,暑くてたまらないのです.25℃にするとダメですか?
一応の答え :NHKは,すでにCO2を80%も増やしています。 だから,NHKは,口で言っているだけで,自分ではやっていないのです。 だから,君は騙されているのだから,温度を下げる必要はありません.
なんと,酷い答え、あまりに悲しいことです。 でも,それが事実なのです.
仮に温暖化を防がなければならないなら,「大人は口先だけ,子供は辛いのを我慢する」というのでは決していけません.
私たち,現代の日本の大人は、子供をダマして,大人はシタをだしているということは無いでしょうか?
(平成21年1月14日 執筆)