20081118日、アメリカ上院銀行委員会の公聴会で、いわゆる自動車産業のビッグ3、GM、フォード、そしてクライスラーのCEO(経営責任者)が公的資金の投入についての証言をした。

 なにしろ、会社がつぶれるぐらいの危機だから、税金をもらいたいということだ。それも総額で300億ドル。つまりアメリカ人一人あたり12000円もほしいと言っている。

 でも、一方では3人とも公共の航空機を使わずにCEO専用機でワシントンに来たことで反発を受けている。

 人からお金をもらうのだから、この3人は乞食だ。でも、頭がおかしくなっているから、自分が「お金をせびっている乞食」とは思っていない。

 このことは、日本ばかりでなく、アメリカの社会もゆがんでいることがわかる。自分の国だけを批判しているとどうも暗くなるので、たまにはアメリカの話もよい。

 でも、もし日本とアメリカに違いがあるとすると、アメリカの公聴会では議員が3人に対して「公共の航空機で来た人は手を挙げてください」と言ったことだ。正直な質問で好感が持てる。

 実は、このようなことは日本でも日常茶飯事に起きている。ほとんど無数にあるが、その一つの例が「太陽電池の補助金」である。

 太陽電池の開発と製造は、日本を代表するようなビッグな会社がやっている。彼らは潤沢な資金を持ち、判断力を有しているから、太陽電池が有望なら自らの経営判断でやるだろう。

 もし、大企業が自らの判断でやめるようなものなら、国がやる必要は無い。特に太陽電池のようにすでに何10年も開発し、製造しているものを国が口を出す必要など無いのである。

 それに税金を投入するというのは、太陽電池の値段が高いからだが、環境学から言えば、「お金がかかる」ということは、それだけ「資源」を使っているのだから、環境に良いはずもない。

 そして、太陽電池に補助金を出すということは「貧乏な庶民から税金を取って、お役人がそれを大企業に配り、天下り先を確保する」ということ以外になにものでもない。なんと言っても、太陽電池を作っている大企業の社長は、庶民とはかけ離れたデラックス生活をしている。

 補助金を出す前に国会で証言してもらい、その時に「まさか、専用高級車で国会に来なかったでしょうね。地下鉄ですか?」と質問するべきである。何しろ、その企業の社長さんは、庶民の税金をもらわなければならないほど生活に困っているのだから。

 でも、太陽電池の会社は補助金を受け取るだろう。それは自分が乞食になったことだが、それには気がつかずに高級車にのって、高級料亭に行っているのに。

 ゆがんだ社会では乞食が威張っているようだ。

(平成201121日 執筆)