ゆがんだ社会をどこから修繕していくのか?

 普通に考えると「教育」から直すのだろう。さまざまな社会のゆがみは「なんでもして良い」、「言い訳ができればよい」と考える人の割合で決まるからである。魂が気高い人で作られた社会はゆがまない。

 ところが、ここに難物がある。教育を変えるためには、教育者が現場をよくよく考えて、改善の努力をしなければならない。それはかなり大変なことで、若干の犠牲を伴うこともある。

 でも、良心的な教師が教育を改善しようとすると、たちまちマスメディアの標的になる。最近の事件では神奈川県の高等学校で「暴力的学生をいかに排除するか」を考えに考えて、改善に取り組んでいた校長先生が教育委員会によって解任された。

 この事件に関するヤフーの意識調査によると、校長先生を支持するという人が75000票のうち、実に63000票を超えて支持は85%になる。そして、校長先生を復帰させて欲しいという嘆願書も数1000に上っている。

 それなのになぜ「校長は不適切」ということで教育委員会は解任したのだろうか?それは「教育委員会がマスメディアを気にした」ということだから、教育委員会かマスメディアを変えなければいけない。

・・・・・・(この間はあまり書きたくないので、すこし論理は飛びます)・・・

 歴史には、それぞれの時代を特徴付ける言葉ある。かつて王様が国を治めていた頃は「封建制」、皇帝になると「絶対王制」、そして現在では国民が主人になったので「民主制」と言っている。

 でも、日本は民主制ではない。民主制というのは国民が主人だから、まず国民が判断できる情報が提供されなければならない。その役割を日本で負っているのが唯一の公共放送であるNHKだ。

 しかし、残念ながらNHKはすっかり「権力側」について、科学的事実すらはっきりとしたウソをついている。それでもまだ国民は「NHKは正しいことを報道する」と錯覚している。

 私自身も自分の専門分野のことをNHKが報道するまではNHKはおおよそ正しい情報を流していると思っていた。でも、それは完全に裏切られた。

 環境問題では、リサイクルの時も、ダイオキシンでもNHKの報道は怪しかったが、それでも「決定的なウソ」をつくことはなかった。「御用学者の言うことだけを報道する」という程度のもので、不適切ではあるが犯罪とまではいえなかった。

 でも、地球温暖化報道では多くのウソをついたが、そのうち、もっともはっきりしているものを一つだけ指摘したい。

1. NHKIPCCの報告に基づいて温暖化報道をしていると言った。

2. IPCCは「(1)南極の気温は変わっていない、(2)だから氷の量は変化していない、(3)将来、温暖化すると氷は増える」と明確に報告し、それを気象庁が翻訳している(2007年第4次報告)。

3. NHKは「(1)南極は温暖化している、(2)だから氷は減っている、(3)温暖化すると氷は減る」と報道した。

 完全なウソである。誤報を通り越している。おそらくこれほどのウソだから、NHKのなかでかなりの議論がなされただろう。

IPCCと全く違うことを放送して良いのですか?」

「なにいっているんだ。ウソでも良いから温暖化の危機をあおらないと、NHKはつぶれてしまうぞ! 報道機関の帽子を脱いで、商売の帽子をかぶれ!」

 これについて学生が私に次のような質問をしてきた。

NHKはなぜ、ウソをついたのですか?理由があるはずだけれど」

 一つだけ確実に回答することができる。それは「これほどはっきりしたウソをついても大丈夫という確信がNHKにあると言うことだ。

 普通の人がウソをついたら罰せられるし、NHKもそのウソを報道するが、自分だけは守られているという確信がある。そうでなければ、これほどのウソはつけない。

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 現代の日本は、封建制でも民主制でもなく、実は「NHK制」なのである。国民はNHKが正しい報道をすると思っている。それを利用してNHKは「事実を報道するのではなく、自分が儲かることをウソでも良いから報道する」という行為に出ている。

 国民はNHKが正しい報道をしていると錯覚しているので、日本人の判断はNHKの思うままなのである。

 だから、NHKがすべてを握っているのだ。それが事実と違う報道を流し、小学生を教育し(この前、NHKが小学生に作文を書かせていた)、利権を守る。だから、NHKを無くさないとどうにもならない。

 NHKを無くすには受信料を払わなければ良いが、おそらくNHKは自分がウソの情報を流していることを棚に上げて、不払いで訴訟を起こしてくるだろう。でも、民主制を守るためには日本人も血を流さなければならない。

 現代の裁判官も出世を考え、NHKに毒されているから、最初は有罪判決がでるだろうけれど、最後まで抵抗したら裁判官も考え直すに違いない。

 もう一つの道がある。それはNHKが今日からウソをつかないことだ。そのためにはまず「温暖化放送でウソをつきました」という事実に即した報道をNHK自身がすることだ。

 前の戦争の時、310万人の国民と多くの子供たちが犠牲になったが、それは第一に間違った報道、第二にそれに勇気を持って立ち向かわなかった大人たちの責任である。

(平成201118日 執筆)