悪いことが起こりそうなとき、「対策」には4つの種類がある。

1.  役に立たない「対策」をすること

2.  役には立たないが、自己満足する「対策」をとること

3.  役に立つ対策がないので「次善の策」を採ること

4.  役に立つ対策を採ること

 大型台風が明日、上陸して、大きな被害をもたらすと予想されたとする。「役に立たない対策」とは、「ボートを漕いで台風を止めに行く」ということだ。

 甚大な被害が予想されても、ボートで台風は止められない。できないことはできない。

 そこで、第3番目、「役に立つ対策が無いので事前の策を採る」ということになる。台風の場合は、「台風に備えて、窓に釘を打つ」ということで、何とか被害を最小限に食い止めることを意味する。

・・・・・・ところで、猛暑だが・・・・・・

 温暖化では、「役に立たない対策をすること」に相当するのが、「日本人がCO2を削減する」ということだ。すでに京都議定書は破綻し、日本人がCO2を削減しても、気温の上昇には何も寄与しない。

 残念だが、CO2を削減しても猛暑は変わらない。毎日、うだる気温になる。

 これには反論がない。役に立たないことはハッキリしているのだから。

 そこで、「役には立たないが、自己満足にはなる」ということに議論は発展する。「よい子教育」を受けてきた人はそれでも満足する人が多い。

 でも、それは人によって違う。私は「役に立たないことを科学者として知っているのに、人に勧めるのは苦痛である」という性質だ。自分で自分をごまかすのは嫌いだし、まして人を騙したくない。

 気温は上昇している。

 だから、熱中症対策や、耐暑性の作物を植えるのは「次善の策」としてしなければならないと私は思う。名古屋に住んでいると暑いので、苦しんでいる人を見るとかわいそうだ。

 「温暖化の為に、エアコンを切りましょう」と言われて、素直なお年寄りが「CO2を出さないようにすると、気温が下がる」とそのまま受け取って、エアコンを切り、その結果、熱中症になるというのは酷い。

 まじめで素直な人が被害を受ける社会になってしまう。

 経済的には成長したい、国際的な協調は困難である。だから、仮にCO2が温暖化の原因でも、CO2を削減して気温の上昇を抑えることは出来ない。

 その現実を見るときが来たのだろう。

 今年はどうやら、日本だけは夏は暑いようだ。「日本は猛暑だが、世界的に気温がどうなっているのか」という肝心な情報を正確には報道してくれないので、なかなか事実はわからない。

 でも、これだけ暑いのだから、漫然と我慢しているのではなく、一刻も速く「温暖化対策」をする時期だろう。

 東京の秋葉原では数時間、「みんなで打ち水」をしただけで1.2℃も下がったと報道していた。今日の名古屋市は36℃だが、常滑にある名古屋空港は31℃といっていた。

 都市構造を自然とともに生活できるように変えた方が良いだろう。全面、舗装し、林もなく、保水能力は最低だ。これでは「水の循環による地表の冷却」はまったくできない。

 そういう「政策」を進めるのが政府や自治体だろう。見当外れに「CO2を削減しましょう」というのは、どうも釈然としない。

 進化論を唱えたダーウィンは次のように述懐している。

「勇気を持ってみれば、真実が見える」

 事実は勇気がないと見えないのだ。

(平成2085日 執筆)