5月24日、武蔵野公会堂で服部さん主催の武蔵野シンポジウムが行われた。第一回は一橋大学でやったもので、その二回目に当たる。(正式には武蔵野シンポジウムという名前ではないが、名古屋から出て行くと何となくこの名前がしっくり来る)
テーマは、温暖化、リサイクルで、第一回に議論したダイオキシンは今回は対象にならなかった。環境問題を深く議論しようというのが目的だが、具体的には私の考えに対して反論をもつ方がお集まりになり、議論することを中心としている。
私に対する今回の主要なパネリストからの反論としては、
1) 環境白書には「極地」としている中に「北極の海氷や南極の氷は入らない」(環境省)
2) ペットボトルのリサイクル量の3万トンはウソである(リサイクル業者)
3) 温暖化が環境破壊であることを前提に議論するべきだ(青年エコリーグ)
4) 環境負荷はお金の額とは比例しない(国立環境研究所)
であった。
この中で環境省の方が言われたことを正確に表現すると、「環境白書では「極地」と書いてあり、極地には「北極」と「南極」が含まれるが、「北極」は第三次評価報告書の定義にあるように、「北極海」だけでなく、グリーンランドの大半とシベリア、北米の北部地域を含む。」となります。
「極地」の記載の問題についてはまた改めて論じたいと思っています。
また、フロアーからきわめて重要な指摘があった。
1) 国民はリサイクルを始め政府の主導する環境対策を進めているのに、なぜ二酸化炭素は減るどころか、増えているのか?
2) 二酸化炭素が蓄積している「層」が上空にあると政府は説明しているが、二酸化炭素が「層」をなすのか?
3) 温暖化が環境破壊であることは間違いないのに、なぜそんなことを議論しているのか?
私以外のパネラーの方がお答えになったり、会場でお答えすることができなかったものもあるので、これから順を追ってお答えしていきたいと思う。
このシンポジウムは「厳しい対立があっても、できるだけ冷静に議論しよう」という趣旨で始まったが、2回目を迎え、「冷静に」という点では大きな進歩があった。でも、なにか「怒鳴りあい」がないと寂しい感じもした。人間とは厳しい対立には若干の感情も必要なのかも知れない。
ともかく、主催された方のご苦労に感謝して少し私もこのネットを通じて考えてみたいと思っている。
(平成20年5月26日 執筆)