イヤなことを書かなければならない。気は進まないが、書かなければこの信じられないような話もまた闇の中に葬られる。
こともあろうに、環境省と単なる一企業の「イオン」が提携してレジ袋を追放し、イオンはマイバッグと専用ゴミ袋を売るようになった。その協定である。
以下、これは現実にこの日本で起こったことである!!協定文書はそのまま掲載した。
イオン株式会社と環境省との「循環型社会の構築に向けた取組に関する協定」の締結について(公式文書)
イオン株式会社と環境省は、レジ袋対策をはじめとする循環型社会の構築の取組を推進するため、「循環型社会の構築に向けた取組に関する協定」を締結することとしました。
本協定の締結により、イオン株式会社は、[1]2010年度までに、店頭回収の更なる拡大とマイバッグ持参率全店平均50%以上・レジ袋8億4000万枚に半減達成を目標として取り組むとともに、[2][1]の目標を達成するために、レジ袋無料配布を中止するパイロット店舗を全国に展開し、2010年度までに当該店舗のマイバッグ持参率80%以上を目指すこととしています。
また、環境省は、イオン株式会社が上記の取組を行う地域においてシンポジウム等を行う場合には積極的に協力するとともに、同社による取組についてホームページに紹介する等の積極的な広報を推進することとしています。
本協定の調印式は、4月16日(月)10時30分から環境省第1会議室において、イオン株式会社の岡田社長及び若林環境大臣の出席の下で行います。
まったく、信じられない。特定の企業がそれまでタダで配っていたレジ袋を有料のマイバッグとゴミ袋に変えるために税金で運営されている環境省が「積極的に協力」というのだからあきれる。
これほどの不正があろうか!
イオンは「環境の為に純粋な気持ちで行った」と言うかも知れない。それなら、まず
「レジ袋」ー(「ゴミ袋」+「マイバッグ」)
の引き算を示さなければならない。もちろん、正直に。
次に、イオンではゴミ袋とマイバッグの販売を自粛しなければならない。仮にも「レジ袋を追放するのは、イオンでゴミ袋とマイバッグの販売を増やすため」という誤解を解くためだ。
そして、さらにイオンはリサイクル関係協会に出しているイオン関係役員を引き上げ、政治と癒着していないことを証明しなければならない。
日本は民主主義国家であり、古くから「日本人の誠」を大切にしてきた国だ。その伝統をこわすのは困る。
(平成20年5月1日 執筆)