3.5 材料の分解の抑制

3.5.1  分解抑制の概要


3.5.1.1 高分子の分解抑制

 材料内部で高分子が分解し、長大な分子量が徐々に小さくなって、揮発し得る程まで分解される。分解生成物は高分子を合成するときの単量体の形を持つこともあるが、多くは高分子鎖のランダムに切断された形をしている。従って、分解生成物が少ない材料は可燃性分解生成物の量が少ないので、燃焼が継続しない。その典型的な有機材料が、ポリイミドである。ポリイミドは600℃まで酸化されることで若干の重量増加が見られるが、それ以上の温度でも分解は僅かである。そのため、可燃性分解ガスの発生量が少なく、燃焼が継続できない。この様に、「分解しない高分子は燃焼しない」ということがわかる。

図 2.5 1 材料内部での高分子鎖の切断と揮発成分の放出

図 2.5 2 ポリイミドの熱分解

 高分子はその構造によって分解温度が異なる。主となる高分子の分解温度を表 2.5 1に示す , 。

表 2.5 1 主な高分子の分解温度と酸素指数

 材料表面の酸化反応場での反応のエンタルピーが一定で、酸化反応場からの熱伝導が同一で、かつ材料の熱容量も同じであるとすると材料内部の分解反応場での温度は一定になる。従って熱分解温度の高い高分子程分解率が低いか分解速度が遅くなるが、観測値では熱分解温度と酸素指数の間に簡単な相関関係を見いだすのは困難である。例えばPVC(ポリ塩化ビニル)は分解温度は270℃と低いが、酸素指数は47.0と高くポリプロピレンは酸素指数が低い。この原因はPVCが塩素を含むために難燃性を有しているからである。一方、類似した構造を持つ高分子では分解温度が高い物の方が酸素指数が高い傾向にある。燃焼現象は複雑なので、熱で分解し易い高分子が酸素指数が低いのは確かであるが、ハロゲンなどのラジカルトラップの効果を持つ元素を含有していたり炭化層を形成し易い構造を持っていたりすると酸素指数が高くなるのは当然である。燃焼中の材料表面の温度の測定は、多少の論文がある。下の写真はポリスチレンの燃焼中の温度を示した。

図 2.5 3 ポリスチレンの燃焼中の温度

 ポリスチレンは激しく燃焼するので、燃焼表面は全面的に高温になっているが、PPEのように表面に炭化層が形成される場合には、下の図 2.5 4示すように温度が高く、局部的に高温部が見られる。

図 2.5 4 ポリフェニレンエーテルの燃焼中の温度

 これらのデータをもとに、窒素中及び酸素中における燃焼中の材料表面温度を測定した結果を示す。

表 2.5 2 PSとPPEの分解温度と燃焼中の表面温度の関係

図 2.5 5 PPEの組成と燃焼中の温度

 PPEとPSの比率を変化させて表面温度を測定した結果を示した。必ずしもきれいな関係は得られていないが、PPEの濃度の上昇につれて、燃焼表面温度が上昇しているのがわかる。

表 2.5 3 材料の分解条件と表面温度

 一般的傾向としては燃焼中の材料表面温度はその高分子の分解温度に比例している。酸化反応場からの熱が輻射などの伝熱過程を通して材料表面を加熱し高分子が分解する。分解ガスは気相に拡散して酸化反応場に到達し燃焼を継続する。材料表面では燃焼していないのであるから材料表面の温度を決定するのは材料の分解温度であると予想される(表 2.5 3) 。材料表面の温度の測定は様々な材料の変化に関する情報を与える。特に燃焼メカニズムとの関係が研究されている 。「分解し易さ」はまた「分解してモノマーになる」場合と、「分解して架橋性の高分子を作る」場合とで異なる。高分子が崩壊してモノマーに分解する程度と酸素指数の関係を表 2.5 4に示す。

表 2.5 4 高分子の分解によるモノマー収率と酸素指数

 ポリメタクリル酸メチル(PMMA)は酸素指数が低く燃焼し易い材料である。その理由はPMMAは崩壊性高分子なので燃焼時に大量の単量体が生成するので燃え易く、酸素指数が17.3と低いのだという解釈を文献等で散見する。一方ではモノマー収率が0.03のポリエチレン(PE)は「架橋性高分子」として知られているが酸素指数が17.4であり燃焼し易い。この場合も熱分解温度と酸素指数の関係と同様にモノマー収量と酸素指数の直接的な因果関係を見いだすのは難しい。これをモノマー収量から無理矢理解釈しようとすると無理があり、結局のところ熱分解温度で説明できる高分子の場合のみ分解温度で解釈するということになってしまう。だからと言って表 2.5 3、表 2.5 4から高分子の分解性や崩壊性と難燃化が無関係であると考えてはいけない。高分子の分解過程は複雑ではあり、1つか2つの指標で総ての材料の難燃性を整理しようとするのは燃焼現象を誤って考えているからである。対象となる高分子の分解過程を複数の因子で解釈し、精密に比較する事は燃焼現象の事実から避けられない。また、高分子の種類によって分解の形式や温度が一元的に決定される訳ではない。例えば、ポリフェニレンエーテルの場合、末端の修飾 やメチレンブリッジ反応の抑制 により熱分解温度が変化したり熱分解生成物の種類が変わることが知られている。このような高分子の反応が関与するので総合的に考える必要がある。


3.5.2 架橋反応による抑制

 有機材料の燃焼は高分子が燃焼熱で分解し、継続的に分解生成物を燃料として燃焼反応場に提供することで進むことを述べた。この様ないわば「直列的」な反応を止めるには、素反応過程のどこかを止めることが望ましい。例えば、高分子の分解を止める方法もその一つであり、図 2.5 6に示すように高分子がある程度分解しても同時に架橋反応を起こさせることにより燃焼を抑制することも出来る。

図 2.5 6 架橋による分解抑制

 すなわち高分子の分解反応はラジカル的にで進むので、基本的には抑制が困難であるので、分解と同時に架橋反応を進めるのが最適と考えられる。

図 2.5 7 架橋による抑制のポンチ絵


3.5.3 シリコン化合物の架橋反応

 一般的にシリコン、テフロンなどの特殊な高分子は炭素の含有率が低いか、フッ素のような特殊な元素を含むので、燃焼し難いように感じる。確かに、様々な高分子の難燃性を比較すると、難燃化させても酸素指数は限界があり、ポリエチレンで36程度である。これに対して、シリコン系の高分子では40程度まで、またテフロンでは純酸素中でも燃焼し難い。シリコンやテフロンを高分子に混練して難燃化をするが、テフロンでは高分子と直接反応はしないが、混練時に細かい網目状になって延焼を防ぐことができるし、シリコン系の高分子では高分子中の水酸基などと反応してゲル化し、燃焼を阻害する。ここではその代表的なものとして、ポリカーボネートとシリコン化合物、ウレタン、そして、ポリスチレンとポリメチルメタクリレートについて述べる。


3.5.3.1 ポリカーボネートとシリコン化合物

 「燃焼反応の抑制」と「熱分解の抑制」とは類似点と同質の点がある。高分子の熱分解で問題となるのはもともとの高分子の構造が熱によって変質することであるが、燃焼反応の場合には分解反応場で熱分解しても分解生成物が揮発性でなければ燃焼が継続しない。つまり燃焼反応では材料内部の高分子が分解して徐々に低分子になり、最後に揮発分にまで分解されることによって燃焼が継続する。

 高分子が熱分解と共に架橋反応を起こし、分解生成物は発生してもそれが揮発し難い場合には燃焼が継続しない。この様な考え方の一例としてシリコン化合物の混練による難燃化が挙げられよう。例えばポリカーボネイトにジメチルシロキサンを10-20%程度添加するとチャーの形成量が増大し、酸素指数が40程度に上昇する , 。この場合のチャーの形成と酸素指数の相関関係を整理すると、van Krevelenの計算線に対してDMSを混合した場合にはかなり高い酸素指数を示す。このことはDMAの効果は炭化層生成の効果ではなく、炭化層の形成が同一でも別の原因で燃焼が阻害されていることが分かる。DMSが分解して生成したSiOがPCが分解して生成したビスフェノールAまたは水酸基を持っている類似の化合物と反応して擬似的な4量体を形成したり、高温でビスフェノールAまたは類似化合物が直接DMSのメチル基を攻撃して高分子物質を作ることなどが考えられる。またポリエチレン等の場合でもシリコン化合物と金属塩を用いることによって難燃性を向上させることができる , 。ポリカーボネートは末端の水酸基、あるいは熱や光で転位した水酸基とシリコン化合物が反応して架橋するので、この反応を利用して炭化を促進することができる。

反応は、

図 2.5 8 ビスフェノールAとシリコンの反応

で示されるように、ビスフェノールAの両末端の水酸基とシリコンが反応して架橋し、最終的には1ヶのシリコンに対して、4つの水酸基が結合する。

図 2.5 9 ビスフェノールAとシリコンの反応―2

 ジメチルシロキサンの様なシリコンポリマーとの反応ではメタンを生成してシリコンとのブリッジができる。

図 2.5 10 シリコンの添加による酸素指数の変化

 ビスフェノールAタイプのポリカーボネートとジメチルシロキサンとの反応での炭化物の生成では、ジメチルシロキサンの混入量に比例して、炭化物の生成が見られる。

図 2.5 11 シリコン添加による酸素指数の変化―2

 炭化物の生成に対して、酸素指数をプロットすると、Krevelenらによってプロットされた炭化層の生成量と酸素指数の関係とは異なり、より酸素指数の高い領域で関係が認められる。これは当然の異で、シロキサン系の化合物を入れることで燃焼反応時に高分子が架橋して揮発分を生成し難くなっているためである。

図 2.5 12 BPAC/DMSのDMS添加量の変化とAfterglow period

図 2.5 13 末端官能性シリコン難燃剤
(Xは末端官能基、Rは芳香族基)


図 2.5 14 シリコン化合物の熱分解温度

図 2.5 15 末端官能性シリコンのブリードの効果(炭素と珪素の存在比で測定)


3.5.3.2 シリコンとポリプロピレン

3.5.3.3 ポリスチレンとシリコン

 ポリスチレンとジメチルシロキサンのブレンド物は様々な理由から研究されているが、ブレンドの比率と酸素指数をみると、下の図のように、ジメチルシロキサンとのブレンドによって酸素指数の増加が認められる。

図 2.5 16 ポリスチレンにシリコンを添加した試料の酸素指数

 ポリスチレンに対するシリコーン系難燃剤の影響をコーンカロリメーターで観測すると、下の図にあるように、一般的な難燃剤を混入したときのように、燃焼開始時間には変化がないが、燃焼速度は抑制されている。燃焼時間は長い。

図 2.5 17 PSにシリコーン系難燃剤を添加したときのコーンカロリメーターのHRR


3.5.3.4 PMMAとシリコン

またPMMAの場合は、

図 2.5 18  PMMAにシリコンを添加したときの酸素指数の変化

図に示すように顕著な効果は認められていない。


3.5.3.5 シリコン化合物とポリウレタンのブロックポリマー

 ポリウレタンのイソシアネートは反応性にとむので、様々な官能基と反応してブロックポリマーを合成することができる。

図 2.5 19 イソシアネート基とシリコンなどの反応

図 2.5 20 ブロック・ポリウレタンとシリコンの熱分解に及ぼす効果

 シリコンのブロックポリマーをブレンドすることによって、窒素中での50%重量減少温度は高くなる。

図 2.5 21 ブロックポリウレタンとシリコン添加時の酸素指数の変化
(図の中のⅠ―Ⅳはブロックポリマーの構造を示す)

 この研究ではシリコンを入れることによって熱分解温度が上昇するが、その理由は単純に分解を抑制しているのか、混ぜただけ分解が減少したのか、あるいは架橋反応が促進しているのかは不明であるが、いずれにしてもシリコンの含有量と酸素指数の間にはハッキリとした関係が認められる。


3.5.4 高分子のシリル化による難燃化

3.5.4.1 シリル化したポリスチレンの燃焼性

表 2.5 5 PS及びシリル化PSの酸素指数

図 2.5 22 ポリスチレンのシリル化反応


3.5.4.2  ポリビニルアルコールのシリル化

図 2.5 23 ポリビニルアルコールのシリル化反応

表 2.5 6 シリル化PVOHのSi含有量と炭化層の生成及び酸素指数

図 2.5 24 表面シリカ修飾のPVOHの熱分解曲線ⅰ:ポリビニルアルコール、
ⅱ:SiMe3Clで表面修飾されたポリビニルアルコール、ⅲ: SiMe2Cl2で表面修飾された
ポリビニルアルコール、ⅳ: SiMeCl3で表面修飾されたポリビニルアルコール


3.5.5  自己的架橋反応による燃焼性の阻害

 熱によって架橋反応をおこす多くの高分子が知られているが、PPEも同様である。PPEを熱エージングすると架橋して、熱分解実験では800℃まで分解しない化合物を生成する。

図 2.5 25 PPEをエージングした時の熱分解曲線


3.5.6 リンによる架橋

 反応性のリンによる架橋効果も報告されている。レゾルシノールを架橋体に用いた二量体のリンは電子密度の点で加水分解し易く、反応性に富んでいるので水酸基を持つ高分子主鎖と反応して架橋を促進する。

図 2.5 26 RDPの架橋反応


3.5.7 金属元素による架橋反応

 既に金属水酸化物の効果として無機難燃剤のところに掲載したFeの過酸化物、水酸化物の架橋が知られている。より直接的かつ積極的に架橋反応を進めるためにフリーデルクラフト反応を起こす触媒の研究が報告された。

図 2.5 27 Friedel-Crafts反応を応用した架橋


3.5.8 鉄及び銅系の難燃

 金属塩や金属元素の効果は無機難燃剤と同様の時もあるし、また触媒として効く時もあり現時点では分類が難しい。最近盛んに研究はされているが、まだ金属元素およびその間連化合物が難燃剤としての一つの領域をなしているかは明白ではない。

図 2.5 28 過酸化鉄とABS/PVCアロイの炭化物生成

 金属化合物の効果は主に触媒的に炭化物を生成したり、架橋反応を期待するものが多い。

式(25-1,2)

 また金属化合物は他の難燃剤との組み合わせで難燃効果を上昇させる作用が期待される。水酸化アルミニウムに金属の硝酸塩を添加した場合について下に示す。

表 2.5 7 EVAの難燃化(水酸化アルミニウムと硝酸塩)


3.5.9 Mn,Mo系難燃剤

 Fe,Cuなどもそうであるが、酸化状態が比較的容易に変化する金属は難燃剤として使用される。例えばPVCの発煙を抑制する研究が行われ、その一環としてZn,Mo等の金属塩が使用されている。いずれも塩化鉄などと同様に金属錯体を形成し、あるいは酸化状態を変化させて架橋反応や二重結合を作る。



 モリブデンが還元されて酸化数が減少し、その反応を通じて架橋反応が進むと解析されている。

表 2.5 8 PVAの過マンガン酸の効果(Nylon66/PVA, by S.M.Lomakin(1996))

 過マンガン酸カリを20部程度混練すると炭化物の収量は格段に上昇する。この様な研究は実際にそのまま役立つかどうかは不明だが、炭化物がどのようなメカニズムで生成するかという視点で見てそれを更にどのように応用するかということに役立つだろう。


3.5.10 金属有機錯体による難燃化

 直接的に金属の酸化状態を変化させる方法と少し異なり、金属有機錯体が有機反応に触媒的に効果を示すことを応用した方法が燃焼の阻害剤としても研究されている。ポリプロピレンの酸素指数に対する亜鉛の錯体についての報告を下に示した。

表 2.5 9 ポリプロピレンの酸素指数と亜鉛錯体

 同じような効果を期待して使用されている難燃剤は次の通り。

図 2.5 29 難燃材料として研究されているCu及びFeの錯体

 どれもかなり複雑な化合物であるので、少量添加ならまだしも産業的に使用できるかどうかは不明である。

表 2.5 10 ポリエチレン-架橋シリコンに対する金属錯体の効果

(混合物はLDPE100に対しシリコン4,トリアリシアヌレート1.5,パーオキサイド3.5,金属添加剤3.0。トルエン溶液で測定すると混合物の87%以上がゲルである。)

 上記の研究には金属有機錯体が使用されているが、これらは金属酸化物を使用する研究で、樹脂に対する溶解性を増大させるために金属有機錯体を使用したものである。


3.5.11  PVCの架橋

 金属触媒を用いたPVCの架橋を系統的に研究すると、多くの金属錯体が効果を示すことがわかる。それを図 2.5 30に示す。

図 2.5 30 PVCの架橋反応の想定図

 過酸化鉄はPVCが分解して生成する塩酸と反応して、水を生成し、自らは塩化物に変化する。この鉄の塩化物が触媒として炭化層の形成に寄与する。

図 2.5 31 塩化鉄とPVCの反応

 塩化鉄はPVCの塩素を引き抜き、主鎖にラジカルが生成する。このラジカルは主鎖の切断か、あるいは架橋反応を継続する。架橋した構造から芳香環に変化すると考えられる。

図 2.5 32 CuによるPVCゲルの生成(PVC, 200℃、アルゴン雰囲気)

図 2.5 33 PVCの架橋を目的とした金属錯体の効果
(9.1%の添加。200℃, 1Hr.後のゲル化物)

 PVCは発煙性を抑制する目的で架橋する難燃剤の研究が行われている。難燃剤というよりむしろ発煙抑制剤といった方が良いだろう。

図 2.5 34 塩化鉄に対するCu及び錯体のゲル化率
添加剤9.1%、200℃、アルゴン雰囲気下

図 2.5 35 Cu錯体とPVCのゲル化率
添加剤9.1%、200℃、アルゴン雰囲気下


参考文献

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